Chronicle No. 04【アスキーアート】記号の裏で誰にも言えない暗号 🔑

Orz・・・これがただの記号ではなく人が落ち込んでいる様子を表すと誰が思いついたのだろう。

絶望を表しているはずなのに、なぜかかわいいポップな表現で、当時の顔文字を使って表現する裏で本当に泣いていたのは誰だったんだろう。

アスキーアートという顔文字の裏に隠された、悲しきピエロの素顔こそが、真実を探求する次の鍵である。

顔文字に隠されたピエロの素顔

笑う仮面を使う過去のわたしたち

この曲は2012年に制作したのですが、現代の共通絵文字がないなかで、笑った顔文字(^o^)/オワタ/(^o^)\というような嘆きを表すアスキーアートが流行っていました。

それは深刻さを軽減し、軽快に使われていました。

しかしそれはまるで、ピエロの仮面でした。

本当は大泣きしたいほどの苦痛があったり、消えてしまいたいほどの絶望があったとしても、それすらもユーモアな記号に置き換えることで、「自分は大丈夫。」と言い聞かせているようでした。

本当の絶望を味わないための自己防衛だったのではないでしょうか。

悲しいギャップを軽快なメロディに乗せて

楽曲の、ちょこちょこ動くメロディやリズムは、この偽りの表情を表現しています。

楽しい記号の裏で、本当は泣いているけれど笑って見せるという、当時の人々のコミュニケーションのギャップを表せてたらいいなと思います。

機械的な音を増やし、時代がどんどんデジタルに変化していく模様を音で描いています。

今はあまり使う人も少なくなってきているかもしれませんが、わたしはこの笑ったり泣いたりしているアスキーアートの顔文字がとても好きなので、送られてくるとくすっと笑ってしまいます。

🔑 声のない物語がありました

アスキーアートが持つ物語性

当時のやり取りは、記号と文字の羅列でしたが、それ自体がすごい物語を形成していました。

というのも、それはアスキーアート越しに、お互いの弱さを認め合っていた、デジタル時代のユートピアの原型だったのではないでしょうか。

人々が孤独を抱えている中で、この顔文字たちは希望の光だったかのように思います。

音楽に秘めた物語とは

この音楽は、行進のようなパレードのようなワクワクする音で始まります。

そして笑い声が入り、そこからドッタンバッタン悲劇のようで喜劇のような物語が止まることなく続きます。

そしてデジタル時代の混乱な幕開けのように再度、無機質な音が加わり、笑いの裏で誰かが泣いているような表現をしてみました。

ですが、そこからドアがバタンと閉まって、心を開放するようなピアノが入り、また悲劇と喜劇が入り混じって、最初のパレードのワクワク感に戻ります。

しかし最後に古いデジタルの音が残像のように鳴り響き、まるで古い時代は終わる予兆のような表現をしてみました。

現代のいいね文化にも通じる?

あなたも、誰にも言えない孤独を、SNSの『笑う絵文字』や『軽薄な言葉』の裏に隠してはいませんか?

そのピエロの仮面を外す勇気はありますか?

このように、この真実を知ってから、もう一度聞いてほしいです👇👇

また次の記録でお会いしましょう。